2025年10月24日
日本大学工学部にて、大規模な避難訓練が行われました。
BP管理人のico.も、アドバザーとして参加させて頂きました。
コロナ前に開催して以来6年ぶりの職員生徒全体での避難訓練。
この6年で気候変動も著しくなりました。
「そもそも義務化されてる消火訓練に、地震想定の避難訓練をくっつけたもので、
形骸化してしまった訓練で避難行動も合っているのかよくわからない・・」
日大庶務課の皆さんに相談を受けたのは、こういったお悩みからくるものでした。
これ、日大さんに限ったお悩みではないと思うのです!
<現状の課題確認>
まずは現状の訓練想定を一通り把握し、訓練当日までに変更・改善した方がいいところはあるか、現地調査とヒアリングを行いました。
○みえてきた課題と変更改善点
・実際の地震では、テーブルや椅子など散乱しているはずだが、それを職員が事前撤去しきれいに整頓していた(う〜ん逆効果!)
・火元より上の階に生徒が取り残されたら?の想定がほぼ0だった(上階からの避難器具もあったが使い方が分からない、外階段がない、階段の破損倒壊の想定がない)
・3階が火元として、直上階以上の生徒に避難指示を出すまでが遅すぎる
・防災無線と屋内放送が使えなかった場合どう情報共有するのか
○当日までに変更改善した点
・消防署に連絡を取り、避難指示のタイミング等について相談した(私も火災については知識経験が弱いので、消防署に相談するようお願いしました)
・あえてテーブルや椅子はそのままに
<当日の状況・気づき>
消火訓練はつつがなく進行。懸念されていた無線でのやりとりにやはり戸惑いが。
机と椅子が固定されていた部屋と、されていない部屋がありました。
固定されていると机の下に潜れない!という気づきが。
キャスター付きの椅子だと逆に揺れで凶器になりうる。
防火シャッター、みたこと、くぐったことありますか?
発災時に突然現れると、これなんだ?と分からないとか・・ありそう。
対策本部です。怪我人の救護もここでします。
絶対この長机、前後左右に揺れますのでストッパーしてください!
本部のポールもすぐ余震で倒れますね。
で今回、200人の被災者の中で怪我人は1人だけの想定でした。
そんなわけ・・・ない!
<訓練を実践しての感想・気づき>
・怪我人の想定と対応が甘すぎる(どこでどんな救援が必要か情報共有の方法もない)
・無線をふくめ情報共有のあり方が最重要課題
・掲示板や窓など凶器になるものが多いことを知る
・救急車と消防車は来ない前提で考えよ!
生徒さんも様々な場所で「ここもガラス割れるかも」と気づいて発表してくれました。
教職員さんからは、もっと掲示パネルや什器の固定をしますと。
こういった実践と振り返りの繰り返しで、アップデートしていってもらい、
より実践で役立つ&もしもの時にいかせる訓練になることを願います!!
日大の皆さん、お疲れ様でした!
皆さんもご自身の職場・施設・学校・お家でも、避難訓練のアップデート、宜しくお願いします!
0コメント