東日本大震災・原子力災害伝承館に行ってよかった話

福島県双葉郡双葉町にある東日本大震災・原子力災害伝承館。

双葉町駅からはシャトルバスが1時間に一本以上走っています。

バスで約6分。双葉町駅にはレンタサイクルも!


入場してすぐに各自観覧かと思いきや、「○分後に映像をご覧頂きますので少しお待ちください」とのアナウンス。映像?と思いながらも誘導に従い進むと・・

なんだここは!円柱のホールは、まるでタイムリープというか、素敵な異空間。


すると、福島出身の俳優・西田敏行さんが語り出した。

たった数分のエピローグ映像だったけど、「ここで起きた未曾有の大災害を、福島を、知りたい。」と、奮い立つ気持ちになったのは、「知って!分かってよ〜!」というぐいぐいな圧はまるで無い、逆に「えっそんな・・もう行っちゃうの?待って西田さ〜ん!」と追って行きたくなるような柔和で静かな語り口がそう思わせたのだと思う。

(現に映像自体は結構POPだった)


既に半泣きの私だが、「来てよかった」と思えたのは、

午前午後4回開催される語り部さんの講話を聞いたからだ。

語り部さんは2022年1月5日現在33名在籍しており、

それぞれ話す内容が違う。語り部さんのスケジュールには

プロフィールなどはなく、タイトルのみがサラリと記されている。


私が聞いたのは「南相馬・ある家族の2年(南相馬)」だった。

メディアやネットでは知ることの出来なかった、

震災後の住民の混乱と行動。そして心境。

語り部さんも言っていたがもう「ぐちゃぐちゃ」だった。

助けたい人がここにも、そこにもいて、でも逃げろと言われて、

でも政府からは言われない。でもみんな逃げてる。


そうなんだ。災害は毎回、想定外だらけ。

みんながどう行動すればいいか分からない事態になる。


分からない・知らないからこそ、知ろうとすること。

今できる想定外を想定し続けることしか、次の災害の備えは出来ない。


どっぷりと当時の、ある家族の一員であるかのように、

辛く悲しい気持ちになった。これは「共感」を越えた「自分事」になった瞬間だ。

私も幼い娘がいる。我が子を守るために、今何が出来るか。

こうして伝えてくれている人に話を聞く、本を読む、

被災地に足を運ぶ・・色々出来るよ。

私も違う語り部さんの話を聞きに、伝承館にまた来よう。

そして双葉町のこれからを見守って行きたいと思う。


開館時間 9:00~17:00(最終入館16:30)

休館日 毎週火曜日・年末年始(12/29~1/3)

入館料

●大人:600円 

●小中高:300円 

●未就学児:無料 

●大人団体(20名以上):480円 

●小中高団体(20名以上):240円

※入館料は1名あたりの金額です。

HP https://www.fipo.or.jp/lore/

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